NYの149th.st-St.Nicholas Avenueにある「St.Nick's Pub」を友人に教えられ、2年前に3回ほど行く機会があった。時間はいつも1amすぎから明け方にかけてだったが、地元の老若男女でごったがえしていた。この店の上に住んでいる若いミュージシャンが下に降りてきてジャムセッションを始めたり、生きのいいジャズを楽しむことができる。曜日によってはラテンやソウルをやっていることもある。若い人々はカジュアルに過ごしているし、深い時間帯だったためかバックヤードではちょっとあやしい臭い(マリファナの)も漂っている。そういう中で、高齢のアフリカ系アメリカ人も多く、みんな一様におめかしして出かけてきていることに少なからず感心した。特に高価なものを着ているわけではないのだが、男性はスーツにポケットチーフまで入れていたり、高齢女性はワンピースを素敵に着こなしている。ちなみに今は亡きいかりや長介そっくりのじいさんがいずれの時にも居て、つい誰かにそれをいいたくなったが生憎他に日本人がいなかったため呑みこんだ。暖かい地元の人々と楽しく良い時間の過ごせる気取らないクラブで、他のマンハッタンのクラブとひと味もふた味も違う楽しみが味わえる。ハーレムでは音楽が生活の一部なのだと強く実感する。